学園長ブログ
学園長ブログ
柳沢怜くんの作文から パート2
2013.06.03
柳沢怜くんの作文からパート2
森をぬけると、駐車場があったので、バイクを止めて、じゃりの道を川まで行った。川の反対がわには、車が小さく見えた。
お父さんと、川に石を投げた。手を丸くして、よこから野球のスライダーのように投げると石は川の上をうさぎみたいに、何回かはねた。お父さんが投げると3回も4回もはねた。ぼくは1回だけできた。
駐車場にもどって家に帰った。
「評」
後半で注目したいのは「反対がわには、車が小さく見えた」という一文です。
「どのくらいの川だったの?跳んで渡れるくらい?」
「全然渡れない」
「どのくらい大きいの?川の向こうには何が見えた?」
「車が小さく見えた」
「そうか。じゃあその言葉を使おう」
こうして出て来た言葉です。
大きいという言葉を使わずに大きいことを表す。そこに子どもらしいキラリと光る言葉が出て来ます。まさにその子らしい言葉が。読み手もイメージが浮かびますね。
子どもはその時の情景を思い出す作業をすると、気持ちもその時の気持ちになっているので、気持ちが自然に滲み出る文章になります。