学園長ブログ
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みんなに気持ちが伝わる作文とは?
今回は、親子のきずな作文コンクール(神奈川県綾瀬市)で最優秀賞を受賞した、白井こはるさん(LCA国際小学校1年生)の作文を紹介します。
▶白井こはるさんの作文コンクール受賞の詳細は<こちら>
「ママが入いんした日」
ママが手じゅつをする。そのはなしをきいてからカレンダーばかり見てしまう。
手じゅつまえの日、ママとしゃべっていたら、ママのかおがぼやけて目からなみだが出てきた。
ママはすこしビックリしたかおをしたとおもったら、すぐに目をウルウルさせ「どうしたの?」ときいてきた。
「わかんない。手じゅつのことをかんがえたら、きゅうになみだが出ちゃった」といったらママはわらって、わたしみたいななみだをながした。
手じゅつの日、ママとハグをした。あしたからは、おなかがいたいのでハグはできない。
パパといえにもどった。シーンとしていた。
ママがいないきおくをけすために、大キライなシャワーをあびた。すっきりした。まどからトンボのおやこが見えた。
(白井こはるさん作)
さて、この作文を読んで、作者のこはるさんはどんな気持ちだったでしょうか?
悲しい。寂しい。心配する。ビックリした。
などいろいろな気持ちが想像できますが、作文の中には「寂しい」という気持ちはどこにも書いていません。しかし、作文を読んだみなさんは、そういう気持ちがわかるとおもいます。
このような作文が、読んだ人に気持ちがしっかり伝わるのでしょう。「わたし悲しかった」と書いても伝わらないものです。
では、その時のことを、どう書いたら気持ちが伝わるのでしょうか。少し考えてみましょう。
「ママのかおがぼやけて目からなみだが出てきた」
の部分は、見たことが書かれています。
「そのはなしをきいてからカレンダーばかり見てしまう」
の部分は、その時の自分の様子が書かれています。これは、ママの入院が心配だったために、こんな様子だったということになります。
嬉しいときにどんな様子だったのか?
悲しいときにどんな様子だったのか?
その様子を書くと、その時の気持ちが読んだ人に伝わります。
「嬉しい」「悲しい」という言葉を使わないで、見たことや嬉しかった時に自分の様子を書くと、その時の気持ちが伝わります。
「ママがいないきおくをけすために、大キライなシャワーをあびた」
この一文から、その時のママがいない寂しさを消したい!という気持ちが伝わってくるでしょう。
冬休みに、みなさんが見たことやその時の様子を書いてみましょう。沢山の素敵な作文が読めるのを、楽しみに待っています。
2017.12.6 アセンブリーより